何もしない矯正治療?

 「経過観察」の話


 矯正治療では、装置を使わずに変化を観察することも重要な処 置の一つです。
一時期、不正咬合の状態であっても自然に改善する場合があるからです。

 実例をご覧ください。


   

 10歳の男子です。前歯で噛めないので矯正歯科を受診しました。噛み合わせをみますと、奥歯以外は噛み締めても接触しません。確かにこの時点では前歯部開咬という不正咬合ですが、前歯には以前に噛んでいたと考えられる形跡(咬耗)があることから噛みかたの指導をしながら変化を観察することになりました。
 すると、徐々に前歯が接近してきて、10ヵ月後には完全に前歯部の開咬状態は治ってしまいました。

 このように不正咬合であっても、改善することが見込まれたり改善しつつある場合は、敢えてすぐに装置を使うことはせずに注意深く変化を確認することがあります。何もしない矯正治療、「経過観察」といいますが、これは、何もしないのではなく、このまま待つことが良いと判断した結果の処置なのです。


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